「やさしい◯◯」という言葉に隠れた裏側を想う

4月ももう後半に差し掛かってきましたね。
個人的に3月後半がものすごく怒涛だったため、4月の初旬で既に10日以上経ってる感覚の中で過ごしてきました(笑)

新年度にはいり、あちこちで「新しいこと」を始めませんか?というお誘いを見かけます。
カラッとして過ごしやすい今こそ、行動しやすい時期ですよね。

さて、私が主宰するKayanoBalletStudioもこの4月で26年目を迎えましたが、開講した当時は

蚊帳の外に置かれがちな大人の方達に、少しでも質の良いバレエのレッスンを受けてもらえたら

というコンセプトで始めました。


当時は演劇をやってる人や他のダンスジャンルをレッスンしている人も、割と来てくださっていましたね。
例えば、これまで役者さんや俳優さん達が、演技の勉強のために踊りを習う、というのは割と自然なことでした。
日舞を習い所作を磨いたり、バレエを習って立ち姿に存在感を持つように意識したり等、ある意味「芸の幅を広げるために、今の自分に必要なことを足していく」感覚だったように思います。
大人の方達も「バレエを踊りたいから!」だけじゃなく、バレエを習い踊ることによって得られる自分へのリターン(効果)、ということをすごく意識し実感されていて、それが明確だったように感じています。


”26年で何が変わったのか?”

一つ思うのが「やさしく学べる!」を売りにした”超入門バレエクラス”が沢山増えたこと。
「難しそう、厳しそう、ついていけなさそう」という、バレエがもつ
”ちょっとツンデレなハードル高い雰囲気”を和らげて、親しみやすく”という感じでしょうか。
それ自体に関しては、決して悪いこととは思わないですが

例えるなら、仕事でもなんでも「今日からスタートで、貴方は一期生でーす!」なんて場は殆ど無い訳です。
(新規立ち上げなら別だけど)
大抵は経験のある人に交じりながら額に汗かいて覚えていくものだし、難しかったり無理そうな時は、補佐が入ったりしながらもやっていく。

指導側は「初心者の人の場合、おおよそここまでが理解の範疇だよね」と見極めて与えているし、過度に無理なことはさせず、まだ知らないことが沢山あると分かっているから説明もする。
だけど、慣れてきたらできることを増やしていくように指南。それは相手次第の部分が大きいです。

「やさしく学べる!」というのはバレエに限ったことではなく、今世の中全体的にそういった空気を感じます。すると「自分自身で、学ぶ量や事柄を決めていく」というスタンスになりがち=結果、自分の分かることしか選ばなくなる。
するとね、雑学的な部分とか、教養と呼ばれる範疇が抜け落ちていかざるを得ないのです。

私自身「沢山情報を浴びてもいいじゃないか。今は理解できなくても、きっといつか分かる時も来るよ!」と言われて育ったので、一見無駄と思われることもすごくよく覚えていて(笑)
だけどそれが年齢を経た今でも、好奇心の元になっている気もしています。

既に学んだはずの範疇でぐるぐると同じことを繰り返す、深く知るのも大事だけど、広がっていかない、新しいことを知ろうとすると恐れる、等等。


そんな風に時間を使ってしまっている状況をみていて、勿論それを選ぶのも自由だけどね、と思いつつ・・もどかしく思ったりも。(余計なお世話かもしれないけど)

「やさしさ」に慣れちゃうと、自ら上がっていく力を発揮するのは難しくなることも多いですよ、というお話でした。

☆さて、現在行っているバレエクラスのレベルを「初級」としているのは、学べる範囲が広いからです。
単に「やさしい」からではありません^^
そんなことを考えつつ、初心者向けバーレッスン①という動画も先日公開しました。
まだの方はぜひご覧くださいね。




2025年は、変化に対して乗っかっていく姿勢でありたいと思っています。巳年ですから、一皮剥けたい!
きっとそう思っている人も大勢いるはず。

一緒に頑張っていきませんか?



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