GWよりも前に借りていて
中々読み切れずに、借りるの更新していて
やっとお休みの間に読み終えました。
(ちょっと文面は硬いけど)読み始めると、知っていることと照らし合わせた方が理解できるため
「へぇ!」という発見が多い内容でした。(それで時間がかかったのかも?💦)
①ジゼルのお話の元→「ラ・シルフィード」からきている
ラ・シルフィードは女性の”風の精”が一人の男性を好きになるけれどその男性には婚約者が居て、でもその男性もシルフィードを好きになる、というのが事の始まり。
→「ラ・シルフィードのあらすじ」
②ジゼルの中で登場する「ウィリ」は、婚約したが結婚式を迎える前に死んでしまった娘たち
この元になる物語がスラブ起源で「ヴァンパイア=吸血鬼」を意味する「ヴィラ」というスラブ語があり、その複数形が「ヴィレ」。おそらくそれがドイツ語化したものが「ウィリ」だとか。
この時代はオペラも沢山創られていたので、プッチーニの最初の頃のオペラも同じ伝説を元に創られイタリア語式に「レ・ヴィリ」と題されているそう。
③ジゼルがアルブレヒト(村人名ではロイス)の身分詐称が分かった時、どうして命を落とすまでになったのか
それは「オフィーリア」の悲劇がモチーフになっているとか。
ハムレットのオフィーリアも悲しみの度合いがすぎて死んでしまうけど、まず神経質であること
(怒りのエネルギーが頂点に達すると、一種のヒステリック状態になる)
身体が華奢で、踊りすぎると身体に触ると医者からも言われていること
等の要因があったという前提になっていて、なのでアルブレヒトが酷い人というよりも、元々のジゼルの気質も加わり、悲劇に繋がったという台本を交えて紹介してくれてあります。
ほぉ・・そこまで人物を深めることで、演じられるときのドラマ性はより高まりますね。
8月に友人の発表会でジゼルの母”ベルタ”を演じることになったので、良い資料があったらいいなと探してみたのですが、ベルタの人物背景ももちろん書かれていました。
先ず「働きもの」とある。この前提、とても大事だと思う。
(ジゼルは紡いで織って、という仕事もするけれど、踊るのが何よりも大好き!とあったので
どちらかというと楽しいことにすぐ目がいく、ごく普通の女の子、でしょうね)
こちらには「ジゼル」の作品振付を行った一人とされるジュール・ペローの逸話や、ジゼルを初演したカルロッタ・グリジのエピソードも書かれていました。これは上演した人の記録としては欠かせないと思うので、またご紹介したいと思います。
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