新国立劇場バレエ団「ラ・バヤデール」鑑賞記

今も昔も私の場合、舞台鑑賞は「1回を大切に」観るようにして、その日のキャストを楽しむようにしています。
長く舞台鑑賞をしていると、”主役”の存在がどの位いるかで、そのバレエ団の目指すものが分かるような。
1日しか公演が出来ない場合と、2週間近く継続して公演が出来る環境では事情が違いますもんね。だけど、どちらも舞台にかけるエネルギーは強いです。

*****

先日拝見した主なキャスト(4/28 マチネ公演)
ニキヤ:廣川 みくり
ソロル:井澤 駿
ガムザッティ:直塚 美穂
大僧正:中家 正博
黄金の神像:森本 亮介

振付/ マリウス・プティパ
演出・改訂振付/ 牧 阿佐美
音楽/ レオン・ミンクス
指揮/ アレクセイ・バクラン


*****

ニキヤの廣川みくりさん、とても丁寧で可憐な踊りでした。ニキヤが醸し出す独特の身体の線というのがあるけれど、それを巧みに見せつつ踊っていました。今回初役であそこまで踊れたら、素晴らしいんじゃないかしら。
ガムザッティの直塚さん、以前から前評判も高くて想像通りでした。大胆さや醸し出す雰囲気も「きっとそうだろうな」という感じで、期待を裏切らない。
でも(個人的に)前情報の無い踊り手が「え!?なんかすごいかも?」というのは、意外性があって観てて面白いものです。
きっと廣川さんはこの先「化ける」と思ったりする。

この作品には一人の男性(ソロル)を取り合って争うシーンがあるのですが、直塚さんが気迫で押しまくったので、廣川さんとしては一瞬引いてしまった感があったようにも見えたけど、でも目の前で高圧的に押しまくられたら、片方はちょっと醒めた感情になりつつも後から激高するというのは、人間の感情として大いにあり得ると思う。そういった絡みにも見えました。
(なのでよく海外の動画に上がっているような、お互い同時にヒートアップしてるというよりも、わずかな時間差で怒ってる、という風にも見えたり)
そういったお芝居はそれぞれの役作りの結果だと思うので、そんな見方も出来るんじゃないかなと思います。

ソロルはバレエ作品に欠かせない「クズ」扱いされているけれど(笑)、意志が弱いというより身分階級的にそうせざるを得なかったんじゃないかな、と今回初めて感じました。そう言った意味で井澤さん、好演されてました。身分の差は今の時代よりもずっと強くて逆らえないもので、そういった面をちゃんと感じさせるキャスト、中々珍しいかもしれない。(ニキヤは巫女で結婚はできない身、ソロルは戦士、ガムザッティは王侯の娘)

それにしても「ラ・バヤデール」の影の王国、昔私も何度か踊ったことがありますが、同じ牧版の振付で見ていて懐かしく感じるのと同時に、このコール・ド・バレエ(群舞)だけは、本当に妙な緊張感を観てる側にも与えるなぁと思いました。プティパは何をイメージしてこのコール・ド・バレエを考えたんだろうか?傾斜30度の坂をずっと片足アラベスクを繰り返しながら降りるって、超人技ですから・・・


先だってはバレエ「ラ・バヤデール」の時代背景という記事を書いてみましたが、公演のパンフレットには評論家の高橋さんが作品解説として寄稿されています。オリエンタルとかエキゾチック、という世界観、19世紀のロシアではまだまだ未知な存在だったのかも。
GWの5/5まで上演中です。後半にもし行ければ、また別キャストで観てみたいものです。


最後に宣伝🎶


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「白鳥の湖」ゲネプロ鑑賞

昨日運良く東京バレエ団「白鳥の湖」のゲネプロを鑑賞することができました。(なんと500円!)

白鳥の湖は大変有名なバレエでよく知っているゆえに「また白鳥かあ..」と素通りしがちな面も個人的にはちょっとあって。でも序曲を聴くと、これから始まるオデットの悲劇が予想され、物語が盛り上がって行くのが感じられます。やはり名曲だ!

【ブルメイステル】版の白鳥の湖はチャイコフスキーの原曲に立ち返り、ドラマ性を高め、最大の見どころである第三幕では民族舞踊の踊り手が実は悪魔の手先だったという、劇的な展開に変更されています。そしてこの三幕がとても面白く、そして王子とオディールのグランパドドゥが艶やかで色っぽかった。音楽(演奏)の影響かもしれないけど、ほんとに美しいパドドゥでした。

本番直前のゲネプロで1番大事なのは「オケ合わせ」なので、ダンサーと指揮者がロシア語で直接やりとりしながらテンポを決めていたり等、かなり綿密に行っている様子が見えました。

舞台当日の緊張感とはまた違う雰囲気、通し後のダンサー同士の合わせ、黙々と回転練習する王子等を見つつ東京文化会館の舞台に幾度か立ったことを思い出し、ちょっと懐かしかったです。

ちなみに昨日座ったのが2階の右端で舞台中央から上手側が見切れてしまい、最後のシーンは想像しながら鑑賞していましたが、明るい時は正面に見える彫刻家、向井良吉の雲形パーツが圧巻でした。
音を響きやすくする設計だそうです。

(白鳥の湖、当日券でもう一度観に行ってみようかなぁ…と思案中)


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日本的なエンタメ

昨日は日舞の公演を鑑賞し、純粋に日本的なエンタメとして感じたことは

「パワーある!」

日本舞踊もきっと色々なのだろうなあと思うけれど、最近は「上手に崩す」部分があるのかも。古典的なものと創作的な部分が実に無理なく混ざってる。

でも個人的には古典作品であっても堅苦しいと感じることは少なくて、むしろ余り観に行ったことのない人達が、そう感じている気もします。

スマホの画面で個々の見たい世界をすぐ覗ける現代人と、娯楽が少なかった時代に面白いものを探して楽しんだ昔の人、きっと好奇心の度合いは、昔の方が高かったかもしれないし。

今あるものを引いて見るのも、結構面白いですね。そして「艶やかさ」はもっと誇って良いと思います。本当に踊りが上手い、というのも見れて楽しい時間でした☺️


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新国立劇場バレエ団「ホフマン物語」鑑賞記

新国立劇場バレエ団「ホフマン物語」を、一昨日鑑賞してきました。
見たことが無いバレエって新鮮です。お話が分からなくても「どんなのかな?」と想像できるから。

私自身ホフマン物語は初見。でも大まかなストーリーは分かりました。元々ちゃんと戯曲があり、そして台本として書かれているものは初見でもきっと伝わると思いますし、そういう風に創られてます。なので安心して劇場に観に行って欲しいな。またオペラにもなっているので、オッフェンバックの「舟歌」はきっと聴いたことがあるはず。生演奏で聴くと情緒ありますよ。


物語が「踊り」で進行していると、見慣れていないうちは戸惑うかもしれません。
だけど佇まいや表情、身振り手振り、そしてどんな配役なのかもメークによって分かりやすく示してくれたりします。その他は登場の仕方やライトの当たり方でも分かる。
(今回は”悪魔”が様々な形を変えた登場人物となり、それによってホフマンが翻弄される、といった風に私は見えました)

ホフマン、要は惚れっぽいのだな。
若い頃は(人間と思っていた!)人形のオリンピアに恋したり、その10年後は体の弱いアントニアと結婚の約束をして、彼女は踊りすぎて(オペラの場合は歌いすぎて)亡くなってしまう。またその後は改心した生活をしていたのに妖艶な美女=ジュリエッタにクラクラしたり(十字架光線が面白かった)、そして老いた今は美しいオペラ歌手の恋人がいるのにも関わらず、すれ違いが起きる・・
そんな俗っぽい一面を、福岡雄大さんは非常に巧みに演じてくれました。
(彼はこういう役が、ホント似合うと思う笑)

元々バレエはキリスト教と大きく関係があって、キリスト教の考え方は「善と悪」が軸になってる。善=神で、神の赦し、と言うのがとても大きなキーワードだと思うのです。
それに対して日本の場合は「悪魔」と言う概念が無い。悪いもの=「お化け」か「悪霊」、または「妖怪」になるけれど、それを鎮められるのは法力を持ったお坊様であって、神ではないのですよね。(古い時代は陰陽師もいたかな)
そういった違いも感じつつ観るのが面白かったです。


今回オリンピアを演じられた小野絢子さん、毎度ながらこぼれ出るような色香を感じました。
きっと(天然的な)女優肌バレリーナなんだろうな。感度と技術がマッチする「何でも化ける」タイプの人。
そういった人を真似ようとしても無理!見て楽しむべき存在だなぁと。
アントニア、ジゼルのような境遇で切なかった。また“悪魔”がベースになった四役を演じられた渡邊峻郁さん、幕毎に違った雰囲気で存在感が大きかったです。

「コッペリア」や「ジゼル」、あと一つ?を足して混ぜたようなお話でコミカル。バレエもお芝居が上手い人達が演じると見応えありますね。

2/25まで公演はあります。当日のみに販売するZ券で今回も鑑賞しました。横並びの席でほぼ真上から見る感じだったので、光の当たり方が綺麗でした。

新国立劇場チケットボックスは、その他の当日券も(有れば)ウェブで買えるので助かります(^^)

ご興味ある方はぜひ!

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「踊り」に惹かれる漫画家さん

昨日のブログ大正時代のバレリーナスケッチ と一緒に、こちらも拝見してきました。

私の子供の頃は少女漫画ブーム。(正確にはもうちょっと上の世代から)今でも素敵なイラストが多いです。

漫画家の槇村さとるさん、フィギュアスケートやジャズダンス、バレエ等「踊り」をテーマにした作品を沢山描かれています。実際ご自身も踊るのが大好きで、バレエもジャズダンスも習っておられたようです。

特にバレエを描く時に気を付けることは
「ウェストのシェイプとライン。これが無いとバレエに見えないんです」と言うコメント付き。構図がきちんとして綺麗なのは、デッサン力と自らの経験なのですね。

ちょっと衝撃的な事実の解説も。子供の頃に父親からDVを受けていて、母親が12歳の頃に家出。
そこから必死に生きてこられ、漫画を描くことで原稿料を手にして独立することが夢だったそうです。

作品の中で「好きな人から殴られたい」と書いたセリフの表現を、担当者の方から
「好きな人には抱かれたいと思うはずなのですよね」
と指摘されて初めて、自分がまともな愛情を受けてこなかったと気づいた、ともあって・・
漫画家として濃厚な世界観を描きつつ、かなり過去のご自分と向き合ってこられたようでした。でも実際のイラストは、そんなことを感じさせない力強さに溢れてる。


描くことはセラピーなのか?何か自分の気持ちも織りまぜながら、鋭い観察眼での表現なのかな。
そんなことを想いながら大正時代のスケッチと併せて見てみると、両方の作者が「踊り」に惹かれる理由が何か分かるような気がします。


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大正時代のバレリーナスケッチ

今はYouTubeを始めとした動画もあるし、海外からのバレエ公演もコロナ禍に比べたら、やっと戻りつつある。

でもその昔、超有名なバレリーナが来日!なんてきっとものすごい大騒ぎだっただろうし、だからこそ後々まで語られるのかな。

高畠華宵が描いたアンナ・パブロワのスケッチは、とにかくこの目で見たものを描き留めておきたい!というように見えます。大正時代だもんね…

肉感的な描写が艶やかで、踊ってる女性の構図や透明感ある衣装がとても綺麗。

これらは弥生美術館で鑑賞できます。明日はまた別の展示を観た感想を書いてみますね。


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(案外難しい)舞台鑑賞の感想

時にブログ記事でアクセス伸びるのが「舞台公演鑑賞記」ですが、実は中々書くのが難しい。

推しダンサーも今は特に居ない身なのでどうしても全体的な捉え方になるし、それに感動よりも先に気になる部分もが見えると、そちらの印象の方が強くなったり。舞台は特に人の力で良し悪しが決まるので、それを上回る「何か」が出せるのが、優れた表現者なんだろうなと。

特にバレエやダンスはスタイルや顔、手足の長さ等で観客を圧倒させることができます。でもそれだけで満足しないのが観客。やっぱり踊りを見て感動したい。舞台の格や空気(エネルギー)を期待して行って、ん?あれれ?と感じたらそれを言いたくなるもの。それは私ももちろんあります。

自分の審美眼や生理的な感覚等、色々なものが「今日それを見た」時にワーと噴出してくるものなので、感動できたらラッキーだし、残念に感じるならそれも仕方ないのかもしれない。

むしろ何でも褒めるよりかは全然良いと思うし、そしてそれをどう言葉に残すか、なのかなあと思ったりします。

⭐︎昨日のブログ、表現は自分自身も読んでみてくださいね。


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文化的な薫り〜みっこさんのサロンコンサート

先週の日曜日に、ピアニストみっこさんのサロンコンサートへ伺いました。その前にバレエ公演を観た後だったので、かなり大急ぎでの移動と少し遅刻でしたが、何とか間に合った!

サロンコンサートの模様は、みっこさんのブログでぜひ。

渡辺智子オーボエコンサート&ワークショップ

オーボエと言う楽器、劇場でオーケストラ付きのバレエ公演がある時よく奏者の方が調律していますが、一番最初に響く「ラ」の音を吹く役目があるんですって。それが案外難しいし緊張するのだそう。へええー

コンサートの曲目の中にラヴェルの”ボレロ“があり、最初のさわりの部分を電子太鼓で叩かせてもらいました。

「タンタタタ、タンタタタ、タンタン、タンタタタ、タンタタタ、タタタタタタ」

これが案外難しい。自分だけでリズムを取るならいいけど、オーボエの「ターララララララ、タッタララー」と言う音色が重なると引きずられるのです。(一応、ボレロは何度も観てるから分かってる気にはなるんだけど)

踊る時にメロディは聴きつつ、リズムに則って動くことで音に合うことを改めて実感。

演奏の合間に智子さんが楽器の説明等も入れてくださり、楽器への親近感がまた新たになりました。

素敵な演奏を聴いた後にはみっこさんお手製のお料理を頂きながら歓談。あぁなんて文化的なのだろう♡といつも感じる時間、今回も大変楽しかったです。

ブログからお借りしました!

3月の末、幼稚園バレエのお子達をみっこさんのピアノ発表会の中で踊らせて頂きます。今絶賛練習中。色々なことを感じてもらえたら嬉しいな。


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バレエやダンスに”関心が無い人”の心理を想像してみる

今日は題名のようなお題で書いてみます。
バレエが好きな人は「好きな人」同士で話が盛り上がるもの。そのため色々な意見も飛び交いますが、相性の合う人とお話するのは世界観も広がって楽しいものです。

私は割と様々な職業の人と知り合う機会に恵まれていて、しかもバレエやダンスに関心が無い、という友人が居ないのです。それって実はかなり恵まれていると思うのだけど、そこまでじゃない人とは「知らない故に関心を持たない」ように見えたりしますね。

個人的には「無理に知らなくても、追々知って行けば良いんじゃないの」と思うのですが、「知らない故に関心を持たない」というのは、多分一生”触れることも無い”という考えになりがち。
”興味が無い”のも個人の自由だけど、私であれば今向かい合って話している人が自分にとって「自分の知りえない世界」に居る人だとしたら、ポーズでもいいから何かしら会話の糸口を見つけていくと思います。


と言う前置きから”関心が無い”人の心理を考える訳ですけど

①「面白さを知らない」
②「幼少の頃に、良いものに出会っていない」=周りに関心がある大人が居なかった
③「ダンスを始めとした身体表現への審美眼が乏しいため、興味が持てない」
④「文化的なものに接する機会が昔も今も余り無い」
⑤「テレビで見た、歌手等のバックダンサー的なことしか分からない」

なのかなぁ・・と、勝手に想像したりしています。

私は中学時代にふとした事から古いミュージカル映画にハマり、勉強するフリしてコッソリテレビで映画をを観ていたことが沢山ありました(笑)今と違って深夜枠によく映画を放送していたのです。ウェストサイド・ストーリー、雨に唄えば、王様と私、メリー・ポピンズ、おしゃれ泥棒等等、古い映画ばかりだったけど、かなりの数をワクワクして観てました。どれを観ても圧倒されて、本屋さんでは映画俳優の本を立ち読みしてたり。


そういった経験が無いのはちょっと気の毒でもあり、どこか損してるようでもあり…大きなお世話だけど、会話の引き出しが少ない気もして。

こうやって書いてみると「ふとしたこと」って、大事なきっかけなんだなあと思います。仮にもしこの記事が「ふとしたこと」になれば幸いですが、演劇でも音楽でも良くて、何か圧倒されるものに出会う、観るきっかけになるのは、自分の意思で動ける大人の方が実は可能性が高いんじゃ無いかな、と感じています。



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「観劇のハードルを下げる」方法を考える

久々に降った雪の朝。今日無事に幼稚園バレエに行けますように..(ウチから移動だけで1時間半強かかる場所まで行ってます。)

さて先日、観に行った“ダンス・ヴァンドゥⅡ”でのこと。とある親子連れ(お母さん、娘さん=年長さん?ぐらい、お祖母様)が近くの席でした。
娘さん、かなり大人しく観ていましたが、やはり途中からは飽きちゃったようで、そうなると物音が始まり…。でもお母さんはかなり観たいようで、のめり込んでる感じでした。すると今度は子供のヒソヒソ声が増える。

ふと思ったのが

未就学の子が舞台観る場合、噛み砕いたあらすじがあると良いのかも?親もきっと深くわからないまま見せてるはずで、お話しに魅かれて踊り観るんじゃないかなあと。
動きはわからなくても音楽はある、音楽が最初は助けてくれる。

親が見たいから舞台に連れて来るケースもある。そういう場合に飽きやすい子向けに何か配慮できることは、あらすじとか解説じゃないかなと。

子供向けの作品を考えるのも良いけど、抽象的な作品だったらそれへの解説とか、何かしらストーリーを膨らませてあげたら、多分観るハードルは下がるはず。

私が子供の頃よくバレエを観に行った「親と子の劇場」(当時の文化庁事業)は、観劇のための事前心得的な冊子があったように記憶しています。それを事前に読んだり、開演前に分かりやすく説明してくれるナレーターが居たお陰で、舞台を観る事を楽しめたのでした。

そういった一手間、復活させてみても良いよなあと感じた次第です。


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