バレエの発表会鑑賞②

先日こちらの記事でご紹介した、ライムライトさんのお父様主催のバレエ発表会を鑑賞してきました。

昭和10年に開設され、あと10年ちょっとで、100年目になるバレエ教室です。
プログラム構成は小品集、バレエコンサート、バレエの幕物という構成。
4時間越えで、さすがに時々眠気も襲ってきてしまったけど・(ごめんなちゃい)
踊りを見ると、そこのレッスンが分かります。
子供達きちんとしてたなー・幼稚園バレエの一番小さいお子達、まだ動物園なんだけどもぉ・・見習いたい~


第二部のバレエコンサート、創作が多かったのがとても印象的でした。
創作、昔よりも全然好きになってる。多分見方が変わったのでしょう。
先生達の力作であったり、または自作であるとか、表現者を育てるための一つのステップとして発表の場が用意されてるんだなと感じました。良いことですね。
踊ってる人は高校生、助教の先生、大人バレエ、初級の方達様々です。


幕物作品のくるみ割り人形は要所を押さえながら、テンポよくサクサク進む感じ。
真夏のくるみ割り人形も良いものです。



発表会の良さは【個人で頑張ってるバレエ教室の、目指しているものや質が見れる】場。
個人的に好きなタイプの発表会は先生にしっかりした考えがあり、それに賛同するから生徒さんが上手になっていく会。もちろん色々な発表会があるのでそれも個性だけど、質が保たれていることで人が育ちます。

ライムライトさんのお父様のバレエ教室は伝統があり、それを次世代につなぐために色々工夫されてます。
出演者の皆様はじめ、大変お疲れ様でした。拝見出来てとても嬉しかったです。



「大人のバレエは、エレガントに美しく」

バレエは600年前に始まり、100年前に現代の姿になった総合芸術です。
”健康で長くバレエを踊れる方法・体づくり”をコンセプトに、23年に渡りバレエクラスを開講しています。

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バレエの発表会鑑賞①


昨日のライムライトさんの記事がとても分かりやすく書かれていたので、ご紹介させていただきます😊

バレエの発表会とは

私、昨日はこちらを鑑賞してきました。
すんごかった!(語彙力・・・・)

発表会じゃ無い、と感じてしまうクオリティ。
三夏先生のセンスが光る、プログラム構成でした。


佐々木三夏先生は私の先輩にあたる方。上京してから13年在籍したバレエ教室ではずっと芯になる役を務めてこられて、当時からセンスの良さと表現力はピカイチ。そして現在は名教師かつ名プロデューサー。
大いなる学びの時間として鑑賞させていただきました。

小さな子供達の作品は可愛いくて創造的、竹内晴美さん振付のコンテンポラリー作品はものすごく刺激的。そしてクラシック作品はどれも感心する質の高さ。
出演者の皆さんが、とっても楽しそうでした。

会場では昔一緒にレッスンしていた友人達にも会えて、当時を懐かしく思いました。
あの頃があるから、今があるのかなと。
良い刺激を受けることができ、8月19日の舞台も頑張れそう。
(まだ手直しが色々・・・ここから追い込んでいきます!)

発表会は面白いですね。観る側としては色々な発見があって、踊る側は一期一会の作品に挑む。
それを目標にレッスンに励むのも、いいものだなぁと思います。



「大人のバレエは、エレガントに美しく」

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舞台鑑賞/デュエットは男女の心の機微を楽しむ

先日ご縁あって、こちらの公演を鑑賞してきました。
『INFINITY – PREMIUM BALLET GALA 2023-』
草刈民代さんプロデュースのガラ公演。国内海外で活躍される日本人の方の踊りが観れました。
普段あまり上演されない作品が多かったのと、観てみたかった方達も見れて、大変楽しめました。
ブラボー!


最近鑑賞中に客席のざわついた空気を感じてしまうことが多く、バレエを観たことが無い人の場合、例えガラ公演であっても観るのは辛いのかな?

【観客側が、集中力を保つのが難しい】

この部分が、なのです。これは主催者側の問題じゃないなぁ・・
観る側が、普段スマホ等の機器に慣れっこになっているせいかも?しれません。
もしくは「観る」モードになることが少ないとか。
(上演中にスマホをいじるとか、やはり結構あるので・)
そうなるといくら観客に配慮して上演時間を短くしても、無意味やん…

と、そんなことを考えつつ、今回の公演を観ていたのですが

どの作品もデュエット(パドドゥ)の流れや動きが美しくて、例えば作品の意味が分からなくても男女のペアが出てくるものは、それに関する背景を想像してみるとかできたら、いいよねぇ・・
バレエ作品の筋の基本=主役ペア同士が好き合ってるか、それとも何か理由があって関係が上手く行かないとか、そのどっちかです。


仮に抽象的な作品であっても動きを見てると、大筋は感じられると思うのだけど。


元々踊りって”言葉を必要としない”カテゴリだったのに、バレエ含めて何かしらのストーリーに沿って行うようになり、そうすると「あらすじ」が必要になってくる。 そのあらすじを知らないために「分からない」と言い、読めば分かる類のものであっても「説明が必要」と言いだしてる。最近の風潮、私にはそんな風に見える。

「踊りを見ても、何が凄いのか分からない」と言われることもあります。それは多分熟練したものを見てるから、余りに自然にすごいことを難なくこなしてるから、ノーマルに見えてしまう錯覚。 でも凄くないものを見ると「上手くないね」とは言うし、その違いは分かるみたい。だけどそれ以上がない。

テクニカル的な面で超越していると「すごいー!」は言うけれど、静的な意味での「すごい・・」が理解できる層が減ってる気もする。そのため、間が持たない。

https://twitter.com/kayanonsan


頭であれこれ考えず、目で見たものを心に写真のように残す、というのが大人になると確かに難しくのかなあ。でもこれは感性の筋トレみたいなもの。
勝手に自分の中でストーリーを考えちゃう、というのも結構楽しいですよ^^
正解探しをしないことが一番!



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感性を磨く/写真展「いつでも夢を」

8月になりましたね。まだ猛暑が続くみたい。
今月もよろしくお願いします。

さて、昔のサントリー烏龍茶のCM、覚えておられますか?
今こちらの写真展が、代官山の〈ギャラリーオンザヒル〉で見られます。
撮影は写真家の上田義彦さん。
”Casa”より

ポスター、素敵。


昔このCMでバレエ踊っていた子達がいたなーと思っていたら、実際に上海や青島のバレエ学校の生徒さんだそうです。(上田さんに直接お話伺いました!)
透明感のある写真が多く、今の中国のイメージとは全然‥違う・・
爽やかでギラついていないのです。
他のどの写真も凝ったり盛ったりしていなくて、あるがままなんだけど、とてもスッとしていて綺麗。
烏龍茶の写真も沢山ありました。


今日のブログの題名に「感性を磨く」と入れましたが、質のいいものを見ると自分も高められる気がするのと、何より場所の雰囲気がスタイリッシュでありながら居心地良い空間で、建築家のセンス等も伝わってきます。

ご興味ある方はぜひ。おススメします!


「大人のバレエは、エレガントに美しく」

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ロイヤル・バレエシネマのシンデレラ(改訂版)鑑賞

6/22まで上演の、改訂版ロイヤルバレエシネマ・シンデレラ。
ギリギリで見れました(見れないかと思ってた・)

今はすごいな。公演を録画(または中継)して、映画館で観れるなんて。


演出が変わったと聞いていたのでどんな風なのかなと思っていたら、お花が沢山登場してなんとも美しい!そしてまるでディズニーファンタジーか、と思うような演出。
プロジェクションマッピングの効果が凄かったです。

「シンデレラ」のお話はペローの童話が元になっていて、音楽はプロコフィエフ。フレデリック・アシュトン版の初演は1948年12月23日。75年目にしての改訂だそう。
物語に入りやすく(音楽は重厚で少し暗めだけど)登場人物の描き方が分かりやすく、特に義理の姉妹の描き方がコミカルです。



進行役のダーシー・バッセルが、相変わらず美しい。
引退した後でも踊るだけじゃなくて司会進行も出来ちゃうなんて、多才ですね。
芸術監督のケビン・オフェア氏、インタビューではいつもニコニコ(その昔、日本バレエ協会公演で主演されたことも)。リハーサル風景等もあり、いつも舞台裏を垣間見せる演出が上手く、スタッフ陣の層の厚さを感じます。

シンデレラ役のマリアネラ・ニュネスのシンデレラは可憐で品が有って、希望を捨てないで頑張る健気さがピッタリ。王子のワディム・ムンタギロフが美しすぎて、マリアネラがインタビューでも

「私、彼と踊っていて、この踊りをいつも無料で見れるなんて、いいのかしら?」

なんて言っていたのが面白かったです。

彼女の踊りの美しさは言うまでもありませんが、カーテンコールでの立ち居振る舞いもとても素敵。
拍手を沢山もらえるって一番嬉しい時間、そこに客席との気持ちの交流が見える。
やっぱり最後のお辞儀に、全てがギュッと詰まっているんですね・・✨



”健康で美しくバレエを踊れるための、質の良い指導”を心がけて23年。
大人のバレエクラスを参宮橋と目白にて、子供のバレエクラスを近県の幼稚園で開講しています。

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「舞台鑑賞」劇場では気を付けて編 2

劇場という場所は

「歌舞伎、演劇、オペラ、バレエ、ミュージカル等を
演出の”照明”や”音響効果”を使って上演する場」のことを指します。


照明効果は演者やダンサーを照らし、観客を舞台上の世界=”非日常の世界”へ引き込みます。
また舞台が始まる前に”暗転”になりますが、それが誘導の合図。

そんな時、スマホやタブレット、またはスマートウォッチ等の”光”があると?
現実に戻されてしまいます。演出効果の妨げというのは、そういったことを言います。
夜道でも暗闇の中で何か光ってると、目立ちますよね。

目の働きには、違和感のあるものを見つけ出してしまう性質があり「あれ?」と視野に入ってきてしまったものに対して、脳が拾ってしまう。なので光が消えても、観ることに集中し辛くなる。
そのため飴やガムのカサカサ音もですが、こういった明かりも出さないようにして欲しいもの。
※プログラムが見たいから、上演中にスマホで照らすとか・気持ちは分かるけど終わってから見ればいいじゃない?


その他は、前回鑑賞した「シェイクスピア・ダブルビル」でのハプニング。

椅子の背に背中を付けて観ないと、トラブルの原因になってしまいますよね。
その他スマホ着信音やアラームの音とか。
なのでマナーモードではなく電源を切るか、場所によっては機内モードにしたりしています。



劇場とは違いますが、以前訪れた箱根の『岡田美術館』
ここはカメラやスマホ、タブレット、飲食物は一切持ち込めません。
(入場時に全員、貴重品ロッカーに預けます)
美術館自体も大きくて、結構見るものがあるのですが

⁂展示陳列品を照らす、照明が実に綺麗
⁂展示品を囲っているアクリルガラスが高性能で、光の照り返しが無い

これも美術館側の工夫と演出。「展示品の世界」に入りやすかったなぁと思いだします。
もちろん仕様が違うので真似はできないけれど、そんな場所もあります。



世の中には日常を持ち込んで良い場所と、持ち込んではいけない場所があり、そこをしっかり分けられるから『舞台鑑賞』を楽しめる。
劇場や美術館もただ展示を見せていたり、演目を上演しているだけでなく【文化を発信している】場なので、そういった位置づけも理解してもらえたらなと。
それは決して”ハードルが高い”ことではなく、ある一定のルール。
心の栄養を満たすために行く場所だから、鑑賞後の余韻のためにも、ぜひどうぞよろしくお願いします。


照明仕込み中の大和シリウス。
8月にこちらで踊ります。
がんばろ



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「舞台鑑賞」劇場では気を付けて編 1

舞台鑑賞、折角楽しみたくて行ったのに、そこで残念なことがあった・となると悲しいですよね。
劇場は知らない人同士が隣り合わせることも多いため、一定ラインの『決まり事』があります。

昨日はブログで、こんなことを書きました。

2幕のアダジオのシーンでバイオリンの音色が響くのですが、その時に後列から飴を食べるガサガサ音が・・現実に引き戻されてしまった(涙)
ほんと止めて欲しい。

わずかな雑音(異音)でも劇場では拾ってしまうことを、観に来る側は心して理解してと願います。
他のお客様の迷惑になる、というのは場の空気を壊すことなので。

新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」鑑賞記

上演前に

ご鑑賞中の飲食は固くお断りします。

というアナウンス、必ず流れますがホール内は飲食禁止です。
「お握りやサンドイッチ食べてる訳じゃないし~」とか思われるかもしれませんが、上演中は飴やガム、一口チョコレート等もご遠慮願いたい訳です。


なぜなら、「ビニール袋のカサカサ音がするから」

劇場では「カサカサ音」、即”ノイズ”に変わります。異音と言った方がいいかな。
この状況でなぜこの音が?等、特に敏感な人はすぐ感じ取ってしまう。
また咀嚼音もノイズとして拾っちゃいます。いやほんと、半径2、3メートル位まで絶対聞こえてる。
ボリボリ・・・いや、ほんまやめてー・・。
これは劇場の仕様がそうさせるんですよね。音楽が隅々まで届くように設計されているから。
日常生活であれば消えて(隠れて)しまう音でも、劇場では聴こえちゃうもの。
これが観てる側の集中力を途絶えさせてしまい、不快感の元に。


今は幕間の休憩時間が長くなりました。新国立劇場バレエの場合、25分あるかな。
その他でも30分とか20分位あります。ロビーで少し小腹を満たしたり軽くドリンク(お酒も含む)を嗜めるようになりました。(※劇場や催しにもよりますのでご確認ください)
その時まで我慢、または開演前に少し食べて備えましょう。
個人的には、空腹がグーグー鳴ってる方が好感持てます^^ 
皆さん何かしらの用事を済ませてここへ駆けつけて来てる訳ですから、「前もって」が出来ない場合だってあるわけで。


★明日はもう一つの”気を付けて”編予定。
マナーは相手から見て不快に思わないこと、を指します。
知らずに「残念な人」になってしまうのはもったいないし、また折角の観劇が楽しめますように。

こちらは東京文化会館。
座席の色がこんな風に変わっています。



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新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」鑑賞記

新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」鑑賞。6/11(日)13:00の回です。
今回は出遅れてしまい諦めていたのですが、前日に【おけぴチケット救済】で4階席のチケットを入手。
幸運でした。

新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」ピーター・ライト版、私は初見。
(新国立劇場バレエ団では、2021年に初演)
過去に出演した日本バレエ協会公演の”コンスタンチン・セルゲイエフ版”とか、その他の”テリー・ウェストモーランド版改訂”等とはかなり違っていて(その他にも昔のバレエ教室●●先生版とかも)印象としてかなり重厚感のある振付と思いました。
※ネタバレもありますが、よろしければお読みください。

******************************************
オデット/オディール 柴山 紗帆
ジークフリード王子  伊沢 駿
王妃         楠本 郁子
ロットバルト男爵   中島 駿野
ベンノ(王子の友人) 速水 渉悟


【重厚な第1幕】
冒頭シーン、父王の葬儀の場面から始まります。これまで出演したのは殆ど全て、前奏が流れた後にはパッと明るい照明と共に、王宮の庭で歓談する貴族のペア達が大勢出てきます。
でもライト版は貴族達は登場はするものの、喪中のため照明が暗め。
そしてお母様の王妃は父王亡き後の今後の采配で頭がいっぱいで、王子が明日21歳の誕生日を迎え婚約者を決めなければならない、というマイムも切実な感じに見えました。

衣装のデザインが、まるでシェイクスピアのお話に出てきそうな時代背景。
重々しい雰囲気のため、近くに座っていた子供達がちょっとモゾモゾ・間がもたなそうな感じでしたが、芸術監督吉田都さん【大人が楽しめるバレエ作品】を徹底されてる感。

1幕のパ・ド・トロワは通常「王子の友人達」という設定。ライト版は「クルティザンヌ」=”高級娼婦”が王子の友人・ベンノと踊ります。友人のベンノは「まぁ、気晴らしに遊ぼうよ」と言った感じ。
このベンノが素晴らしかった!テクニックもだけど、場が明るくなりました。
でも王子はお母様に言われたことや責任の重さにズシンと来ていて、そんな気分じゃない訳です。この心理描写がとても分かりやすく、今までの版だと「気が紛れることしていれば、僕幸せなのにぃ」と言う甘えんぼちゃんにも見えたので。



【バレエ・ブランにうっとりな第2幕】
冒頭は有名な「情景」から。やはり良い音楽だな♬チャイコフスキーは天才だ!と感じた後、湖の様子がキラキラしてて、4階席から見るととても立体感がありました。

さて、通常の「悪魔ロットバルト」は「魔術師ロットバルト男爵」。
魔術でオデット達を白鳥にしちゃったのか・なので梟ではありません。
ロットバルト男爵は(私の想像ですが)、ところどころで王子にも魔術をかけています。
狩りで白鳥を追いかけ、白鳥達が整列しているところに王子の友人達が弓矢を構える際それを止めに入るのですが、多分王子にしか人間になったオデットの姿は見えてないんじゃないか?と感じました。

オデットの柴山さんが細くて儚げで、王子の井澤さんのちょっと弱気な可愛らしさ(優し気で良いとこの坊ちゃん風)とよくマッチしていました。ロットバルト男爵は中島駿野君。すっかり貫禄ある役が似合うように。

白鳥といえばコール・ド・バレエ。フォーメーションの様式美が美しい。上から見てると綺麗な図形が様々に形を変えそして揃っていて、本当に古典バレエの醍醐味。(昔、沢山踊ったなあ・)
ライト版はオデットが踊るソロの時、傍にずっと王子が居るのが良いなと思いました。
好きな相手の側に居たい王子の心理?そういった細かい部分もお芝居で分かるようになっていて、観ていて楽しかったです。

※重要※2幕のアダジオのシーンでバイオリンの音色が響くのですが、その時に後列から飴を食べるガサガサ音が・・現実に引き戻されてしまった(涙)ほんと止めて欲しい。
わずかな雑音(異音)でも劇場では拾ってしまうことを、観に来る側は心して理解してと願います。
他のお客様の迷惑になる、というのは場の空気を壊すことなので。


【ワクワクな第3幕】
管楽器の重低音で始まる、この幕大好き。チャイコフスキーの音楽の層の厚さを感じます。
各国の姫=ハンガリー、ポーランド、イタリア、我こそは!とアピールしながら踊り、従えてきた各国の民族舞踊も華やか。
何度か改訂された後挿入されなくなった(と言った方が良い?)楽曲が、王女たちのソロに使われていました。個人的には好きな曲なのです。
ロットバルト男爵の登場の後オデットが出て来て、そしてその後スペイン、という流れは変わりませんが、スペインはやはり悪の象徴のままかな。

王子と黒鳥(オディールの)グランパドドゥが美しい。柴山さんは黒鳥っぽいなあ・と感じたのですが、4幕を見た後それは打ち消されました。
コーダの32回転、ちょっと勢い付きすぎたのかヒヤッとしたけれど、でもやはりグルグルと。
いつも想うのは「なぜ王子は騙されたか?」うーん・・純粋すぎるのかもですね。
だから昨日愛を誓った人と似てるけど、あれ違うんじゃない?と心では思っても、押し切られて結婚誓っちゃったりするんじゃないのかなと・


【最後の闘い、の4幕】
”スモーク”が焚かれた森の中の風景。白鳥達を自分も踊っていた時感じた疑問、主で有るオデットが死んでしまった後、彼女たちはどうなったんだろう・と。
裏切られて悲しみながら森へ戻ってきた後、オデット自身覚悟を決めるんでしょうね。だから付いてきた侍女(白鳥たち)も、主と運命を共にする気持ちになるんだろうな。
そこへ王子がやってきてひたすら謝り、オデットは赦す心の広さがあって・でもロットバルトは邪魔をする。そして最後の闘いを終えた後オデットは自死、王子は後追い、白鳥達は総出で反抗、ロットバルトは魔力を失い滅び、そしてベンノが・・と言うラスト。


【個人的感想】
プログラムを読み返すと「死ぬことによって結ばれる永遠の愛」とあるのだけど、ハッピーエンドではない。ただ2人で天国行って幸せになろうね、という結末。でも少しリアルな描き方でした。
それにしても重厚な演出で、こんなに白鳥の湖って観るのにエネルギー要ったかな?と。
見飽きちゃった気でいたけれど演出が変わると新鮮に感じますし、「お芝居を見ている」気持ちになりました。
6月18日までです。
千穐楽までダンサーの皆様たちが、怪我無くアクシデントなく踊られますことを願っています。


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エドワード・ゴーリー展鑑賞記

先日エドワード・ゴーリーを巡る旅を鑑賞。
渋谷駅を東急文化村の方へ。今は改装中の文化村を横目で見ながら歩くこと15分近く、
その先の閑静な住宅地。
松涛美術館は、優美な建物ですねぇ。
ちゃんと入ったのは初めてかも?


美術館の優美さとあいまって、緻密で繊細なゴーリー氏の作風の画はとても良い感じでマッチングしていました。
「怖い」という印象が強いらしいけど、もしかすると子供の頃見たらそう感じたかも・・
ついついジッと見入ってしまう、そんな感じです。

順路を間違えて2階に先に上ってしまったのですが、パッと目に入ってきたのがこちら。

「お、おー!」

「あ、これ、知ってる!」と脳内スイッチがパッと切り替わる瞬間。
昔Tシャツで持っていたような‥でもどこいった?(ということは持ってない?^^;)
この作画を描いた人だったのか〜

子供に関するイラストや絵本も、大変多く描き遺しています。
だけどほのぼのとしているだけでなく、冷酷なシーンもあったりして。


この本が有ったので手に取りましたが、内容が余りに救いようが無く、3回読み返してしまった…。

あるところにシャーロット・ソフィアという女の子がおりました…。
トレードマークの微細な線画で圧倒的な背景を描き込み、1人の少女の不幸を悪趣味すれすれまでに描いたエドワード・ゴーリーの傑作。
https://honto.jp/netstore/pd-book_02066140.html

階下の展示から改めて上の階へ移動し、そこは舞台美術やダンサーが沢山描かれたものが多く展示されていました。

NYCBの公演は50シーズン観たとか。
ジョージ・バランシンが大好きで、亡くなった年にNYを離れたそうです。

2つ前のブログ記事にも書いたけれど、踊りの情景は絵で伝える方法もありますが
彼の作風はとてもとても細かくて繊細で、だけど、ユーモラスで、それでいて現実的。

薄紫のレオタード あるいは、年がら年中ニューヨーク・シティ・バレエを観に行くこと (単行本)

こちらのイラストも沢山展示されていました。

行った日が混んでいたため、もう一度行こうかな、と計画中。
もうちょっと、じっくり観て想像してみたい気持ちになってます。


5月27日と6月10日、体験会があります!
ぜひお越しください。体験会②は、基礎ポワントクラスもあります。

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身体は言葉~カンパニー・デラシネラ「裸の王様」

先日マイムだけで構成された舞台を鑑賞してきました。
60分無言で、お芝居が進行。

あれ?でも、バレエもそうだったはず?
バレエも無言劇なのに、質感が全く違うものだなぁ~

と、見ていて感じました。
隙が無くて、次は何?というのが、想像できない笑
だから釘付けになるんだな。そして笑いもいっぱい。
大変、大変、面白かったです。


以前も書いたかもしれませんが
私は舞台では演者さんやダンサーの「身体の声」を見ているんだなと。
なので、演者側がこちらに語りかけてきてくれることで
舞台と客席との距離はあっても
こっちだけが相手を一方通行で知っている、ある意味片思い状態でも
『対話』してる気になれるのです。(しやわせー♡)


マイムには、相手の呼吸をよんだり合わせたり、他者のまねをしたり
相手をリードしたり相手と触れ合ったりするワークがあります。
➡前回WS参加してきた人踊ることで体力が付く② 副題:カンパニーデラシネラWS

その練習を通じて”まずは観察”する力をつけて
それがベース(基盤)になり、動きに繋がっていく。
不思議なことに、このワークをした後は、他者という存在が
とても大切に感じられるようになる(気がする)のだけど。


バレエを含めてダンスは”振り”=”振付””順番”等で
それらを覚えることで、体にインプットしていきます。
(そういった意味で、バーレッスンは非常に効果的なエクササイズ。
なぜなら、センテンスが短い)

バレエにもマイムはあります。
バレエマイムのマイムは、パントマイムとはまた少し違う。
だけど、それを見てる人に伝わるために、自分の動作一つ一つを
「何かをやっているように、しっかり感じながら動く」意識を持つことで
「〇〇さんの動き、見てるとリアリティがあって面白い」になっていく。


身体表現は言葉が無くても伝わるよ、というのは全ての原点だなと改めて。
「鑑賞」は自分の中身が充実するので、舞台を普段余り観ない方は
何か興味のあるものから始めてみるのも良いかもしれませんよ。ぜひ。



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