吉田都さんの「バレリーナ 踊り続ける理由」

先日図書館でお借りした本。
元ロイヤルバレエ団プリンシパルの吉田都さんが、現役の頃の思いを回顧録的にまとめられています。

(問い)あれ、タイトルは「踊り続ける理由」なのに、なんで?

(答え)あとがきには2016年にこの本を出された後、新国立劇場バレエ団の芸術監督のオファーがきた時のことが綴られていて、それが2019年初夏。
刊行された後3年後に文庫化された訳ですね。


【興味深かった点】

本の最後に阿川佐和子さんとの対談があり、海外と日本の違いについて、こんな風にありました。

➡️日本は元々真似が上手いから、感覚的に学び、教わる

➡️海外は自己主張が強いから、論理的に教え、理解させる

なるほど….!

なんだか長年「なんで?」と感じていた疑問が一気に解けた感じ(笑)
いや、薄々は分かっていたけど、ホントの意味で理解できて無かったのかも。

これは良し悪しじゃなく、元々のアイデンティティの部分。
なので時々「日本のバレエの指導方法は間違って古い!!」等という海外帰りの方のコメントも見るけど、自分はどこの国で生まれて育ったか?の根っこにある部分が理解出来ていれば、それを「違い」として受け止められるんじゃないのかな、と思うようになりました。

それにしても、最近は本当に説明を沢山しないといけなくなった(苦笑)
真似る力が弱くなってるのかも?
説明してすぐ理解出来るか?というものでも無いし..


この本が出たのはちょうどコロナ禍の前で、その後の大変だった様子等は記憶に新しい。
でもそんな状況下でも色々工夫をされている様子は、外国で長年活躍されてきたことを踏まえて、新しいことにどんどんチャレンジされているんだなあと感じます。
(私が新国の舞台を良く観に行くのは、それがあるからかも)

くまお君もかえるぴょんも、ニッコニコ☺️

とても読みやすく素敵な本なので、バレエに興味がある人も無い人にもオススメしたいです。
まだまだ、日本でバレエをやってます、というのは「珍しい」存在なのかも。
でもね、それは相手が知る機会に触れてないから、じゃないかな。
クローズドな部分のドアを開けるのは、文句ではなく、知性だと思う今日この頃。


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読了「ジゼルという名のバレエ」

GWよりも前に借りていて
中々読み切れずに、借りるの更新していて💦
やっとお休みの間に読み終えました。

(ちょっと文面は硬いけど)読み始めると、知っていることと照らし合わせた方が理解できるため
「へぇ!」という発見が多い内容でした。(それで時間がかかったのかも?💦)


①ジゼルのお話の元→「ラ・シルフィード」からきている
ラ・シルフィードは女性の”風の精”が一人の男性を好きになるけれどその男性には婚約者が居て、でもその男性もシルフィードを好きになる、というのが事の始まり。
「ラ・シルフィードのあらすじ」

②ジゼルの中で登場する「ウィリ」は、婚約したが結婚式を迎える前に死んでしまった娘たち
この元になる物語がスラブ起源で「ヴァンパイア=吸血鬼」を意味する「ヴィラ」というスラブ語があり、その複数形が「ヴィレ」。おそらくそれがドイツ語化したものが「ウィリ」だとか。
この時代はオペラも沢山創られていたので、プッチーニの最初の頃のオペラも同じ伝説を元に創られイタリア語式に「レ・ヴィリ」と題されているそう。

③ジゼルがアルブレヒト(村人名ではロイス)の身分詐称が分かった時、どうして命を落とすまでになったのか
それは「オフィーリア」の悲劇がモチーフになっているとか。
ハムレットのオフィーリアも悲しみの度合いがすぎて死んでしまうけど、まず神経質であること
(怒りのエネルギーが頂点に達すると、一種のヒステリック状態になる)
身体が華奢で、踊りすぎると身体に触ると医者からも言われていること


等の要因があったという前提になっていて、なのでアルブレヒトが酷い人というよりも、元々のジゼルの気質も加わり、悲劇に繋がったという台本を交えて紹介してくれてあります。
ほぉ・・そこまで人物を深めることで、演じられるときのドラマ性はより高まりますね。

8月に友人の発表会でジゼルの母”ベルタ”を演じることになったので、良い資料があったらいいなと探してみたのですが、ベルタの人物背景ももちろん書かれていました。
先ず「働きもの」とある。この前提、とても大事だと思う。
(ジゼルは紡いで織って、という仕事もするけれど、踊るのが何よりも大好き!とあったので
どちらかというと楽しいことにすぐ目がいく、ごく普通の女の子、でしょうね)


こちらには「ジゼル」の作品振付を行った一人とされるジュール・ペローの逸話や、ジゼルを初演したカルロッタ・グリジのエピソードも書かれていました。これは上演した人の記録としては欠かせないと思うので、またご紹介したいと思います。


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約100年前を想う、日々の雑感

今年の桜🌸、まだ三分咲きだった頃の写真です。
後ろに見えるは、高橋是清さんの像。


時々図書館を利用することがありますが、絵本を見つけました。


エリアナさんも是清さんも同時期の人たちなんですよね。
お互いは会ってないけど、日露戦争やロシア革命を経験したという共通点がある。
世情的にも大変だったんだろうなあ..と、どちらを見ても思ったりする。
ざっくりだけどおおよそ100年前のこと。100年なんて、案外遠くないのかも。

既に何でも揃ってしまった時代、さて、どう行動したら良いのかなと、100年前のことから何かヒントちょーだい、と想う日曜日の朝のブログなのでした。

時にふとこんなことを想ったりします。なんでそんなこと?と思われるだろうけど、心がぴゅんとトリップしていくのです。知っている、というのはきっとそういったものなのかな。


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夏と図書館

今日は日々の雑感的記事。
最近は時々図書館を利用します。
本が沢山ある場所に行くと、頭が良くなる気がする(気がするだけ・・)ので、頭の中が一つのことに偏りがちな時ほど本を読みたくなることがあります。

夏は子供の頃から、宿題で読書感想文を書いたりなどしましたねぇ。
今思うと、本を読んだ感想を纏めるって案外難しい。
レビューとも違うし。

まずは、バレエやダンス関係の本


面白そ!と感じたジャンル


先だって借りて読んだ「高橋是清伝」
高橋是清が自ら語り、それを書かせたものです。
内容としては出生後~日露戦争時、イギリスとアメリカでの金策の辺りで終了していますが、読んでいて頭が下がることばかり。
すごい人生の人だったんだなと思います。

これは面白かった!


借りたのに読まないで返す(積読)時もあって、借りた時とは気持ちが変わってしまうのだろうけど、今回のは全部読めそう(多分)
関心度高かったのは追々ご紹介するかも?多分します☺️


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