バレエは「脚が痛いのが当たり前」じゃないのです。

バレエ教師兼ダンサーの河合かや野です。

昨日スタジオのFBページに投稿した文章を
ブログに載せてみます。
(いいね付けてくださった皆さま、ありがとうございます!)

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いつもFBページをご覧くださる皆さまへ
お盆休みはいかがだったでしょうか?
昔の夏の想い出として、こちらを書いてみますね。

 

昨日東京に戻って来てから
13年間所属していたスタジオの写真を
ある方のブログから、見ることができました。
そのスタジオは、今はもうありません。
先生が事実上引退され、後進の方達が他の場所にスタジオを構え
クラスを行っておられます。
(名前は現在代表をされてる方の名前が加わり
継続されています。)
.

13年間通っていた時の、20代の想い出も甦り
感慨深く、ふと考えてしまいました。
毎回コンクールに沢山の人を輩出していた稽古場。
必ず上位入賞者が居ました。
夏はもっとも皆忙しく、そして毎日レッスン。
朝から夜まで、と言うのが当たり前で
閉鎖的な空間で、ひたすら自分と向き合う生活でした。

私自身、よく頑張ってたなーと思う反面
先生からは「バレエの事しか、やらなくて良いのよ!」
と言われる環境でもあり

でも、生活するためのお金は?
私、親元じゃないよ?
アルバイトしなきゃ、生活費、到底無理だよ?
そういったジレンマの中に、何年も居ました。
周りの子は殆どが親元。無論、長時間毎日ずっと教室に居るのは大変だったと思います。

日本でダンサーと言う職業が成り立ちにくい理由として
リハーサル料が出ないとか
ギャランティとして余り発生しないとか
色々言われていますが、その前に

「努力した分を回収して、次のことに役立てようとしない」

考え方にあるんじゃないかな、と感じています。
とにかく、上達すること優先
より専門的に、そして職人的になることが上達
だから自分の持ちうるものを、投げ打ってでも頑張る。
そういう考えが美徳とされてきています。
そう教え込まれちゃってきちゃったし。
.
.

ある意味正しいけれど
自分の生活を保障できる環境にあってこそ、
叶うことも沢山あるわけです。
当時「自分の日々の生活が出来る状態にしたい」
と言った時に、先生からかなり怒られたことがあ
そして、周りの先輩たちからも白い目で見られ・・辛かった。

今思うと、かなり生意気だったのかもしれませんが・・
けれど毎日本当に疲れ果てながらアルバイト、そして
疲労骨折してたのにレッスンに通い、治療費を出し
「治療してるんだから、踊れるでしょう」と
治りきっていないのに、踊ることでまた長引くことの繰り返し。

そして結果は予選落ちと言う
「頑張ったのに、散々!」と言う苦い思いをどっぷり味わった後
私はコンクールに挑戦するのを辞めてしまいました。
数年経ってから、もっと計画立てて臨めば良かったのかな・・
と思ったけれど、当時は自分の器じゃなかったのかもしれません。
けれど、こうやって書いてみると、
「気力」で、乗り切ろうとしてきたんだなって思います。
だからこそ、スタジオを辞めた後
身体に対する探究が、反動として強く芽生えたのかもしれません。
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.
自分がバレエスタジオを、今でも細々と続けてるのは
大きなうねりの中にある個人の人達を
「本当はどういう風になりたいの?」に気づいてもらい
そして努力した分、自分の身になるようになってもらえたらいいな
と思っているからです。
それは大人の方でも、子供であっても同じです。

 

時々スタジオの先輩と、道端で偶然バッタリ出会ったり
公演等でご一緒することがあるんですけど
「足が痛いの・・・」と言ってる人が多い。
そしてもう踊ってない。
過去にあれだけ華々しく賞を取っていても、です。

今はね、様々なボディトレーニングの方法が入ってきていて
それを取り入れて行うことができるけれど
当時はきっと彼女達も気力のみでカバーし
そして「自己治癒力」には
ほとんど目を向けてはいなかったんじゃないかなと。

今なら痛い所は使わずに
痛くないところを使って、クラスに参加して良いのよ、と言う
雰囲気であり、そういう考え方が広まって来たけれど

痛くてもその場の空気で、大丈夫な人と同じように動いてしまう。
動かされてしまう。
脳が出す、アドレナリンのせいなのか
はたまた、場の空気がそうさせるのか分からないけれど
これじゃあ治るものも治らないよねって、ちょっと引いてみていた当時の私は異端児扱い。

けれど今、私まだ踊れてる・・
ポワントも履いて、舞台に出れてるなあと、思うと
長く踊れる身体でいたいと言う気持ちがちゃんと実ってるのかなって。

そんなことを想った
夏のある日でした。

スタジオのレッスンは8/18(土)から開始です。
幼稚園でのバレエは8/17(金)から行います。
長文お読みいただき、ありがとうございました♪

KayanoBalletStudio

 

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