バレエ史研究会雑感トーク動画

先日のブログでご紹介した、ライムライトさんとのコラボトーク(カフェ話)


昨日KayanoBalletチャンネルでも、一部をアップしました。
こちらがトークの冒頭部分~始まり~になります。
先日のトークとぜひ併せて、ご視聴頂けると嬉しいです。


動画を作るためには、素材が要ります。
今回はライムライトさんが収録してくださった音声がとても重要な位置を占めていて、さすが映像のプロとしてお仕事されてるなぁと感じました。
片や私は動画に関しては素人ですから、頂いた素材を元に今回も(かなり)試行錯誤して作ってみました。

ここに至るまでは「数打ちゃ当たる」的考えで作ってきてますが、配信の度に私の近しい人から”時に優しく、時に厳しい”アドバイスをもらっています。それが無いと多分続いてない・・笑
まだまだ下手くそですが「表に出す」ことで良くなっていくのは、「作品を発表する」ことととても似てる気がする。

動画内ではサラッと触れているマリウス・プティパに関しては、ライムライトさんが
【音声配信】-第35回- プティパの意外な側面
でもお話されていますが、へぇ、意外!なことが多かったです。

対談トークは他のテーマについてもお話しているので、またご案内させていただきますね!


「Kayano Ballet Studio」は、大人のためのバレエスタジオ。
初心者の方から経験者まで「エレガントにバレエを踊る」をコンセプトに、指導しています。

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バレエ史研究会@懐かしの母校

懐かしの母校。


その懐かしの母校で【バレエ史研究会主催/プティパ・バレエをめぐる3つの視座】が行われたので、伺ってきました。
こちらについてはまだまとめきれていないため、今日のブログは母校の事を中心に。
講義で使われた教室がなじみ深く、後部座席側で皆とよく話したなぁーとかそんな思い出でいっぱいになりました。
しかも講義翌日が専願の入試日で、そうか、もうそんな時期かと。
(何十年も前のことだなぁ)


体育大なのにバレエをやってきたの?と当時から不思議がられたけれど・・
私が入学した頃は「体育学部舞踊専攻(※短大部にあった)」だったのが、現在は「体育学部ダンス学科」と名前も改められています。
これは創設者でもある二階堂トクヨ先生の「建学の精神」が軸になっているのですが、学生当時は殆ど分かっていなかった(💦)
だけど今振り返ると「女性が体を動かすなんて、とんでもない!」という時代にそんな理想を以て事を成すのは大変なことで、現代でも体育やダンス(舞踊)は体を動かすだけで良い、ということではあり得ないのだなと。(知識も教養も人格も必要)
そういった意味では、中々面白い特徴を持つ大学だと思います。

プティパ・バレエをめぐる3つの視座については、とても面白く興味深かったのでまたレポします。


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バレエ史研究会を聴講してきました:後編【まとめ】

後編になったところで、やっと本題へ。
先日Twitterで「バレエ史研究会」が開催されるのを知り、主催をされている方が私の母校で今バレエ史を教えておられるのも興味深く、参加しました。
(日女は今”舞踊科”があるのですよね。当時は体育科舞踊専攻)
私たちの頃も「西洋演劇史」という教科が有り、それで歴史等は学びました。

そして、ライムライトさんにもお目にかかることができました。 
想像通りの方でして、代替わりで引き継がれているバレエ教室の雰囲気もさながら、とても真摯な方達が集まっておられるのが分かりました。
本のことをとっても詳しくまとめようとされていますので、ご紹介します。
「バレエの歴史 15世紀イタリア編 -1-」


研究会に関しては昨日の記事内の目次の部分をスライド等も活用しつつ、ほぼ100分でまとめてお話くださった先生に拍手です。
世界史を見ていると、勢いを持った後衰退し、また別の場所で勢いを盛り返したら散り散りになり、でもそこで勢いを付けたりと、栄枯盛衰を繰り返してきた部分が日本の文化とは異なる点なのかな、とも感じます。
(昔は”他国を従えてゆく”というのが強い証拠なのと、更にもっと昔は宗教の力が強かったというのもありますねぇ)その中で発展してきた芸術なのだなと改めて。


ではかなりざっくりですが、まとめ〜

15~17世紀のバレエ
ルネサンス:中世的価値観からの離脱
レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロが活躍
ルネサンスがもたらしたバレエの芽として
富裕層(金融業などを営む)都市貴族の祝祭、余興としてパッサダンツァとバッロという2つの舞踊が生まれる

ルイ14世が自ら創作して踊ったと言われる時代は絶対王政、観客は王侯貴族達
余興として始まったバレエでも、筋書きや幕間構成はこの頃からも存在

王立バレエアカデミーが設立
バレエのポジションを考案

ロココの時代、パリ・オペラ座の女性舞踊手:マリー・カマルゴ
「靴の踵を取って踊った」と言われる
(ポワントシューズの前身)
足を打ち付けるパ”アンドルシャ”を生み出し女性で初めて跳躍のステップを踏み、技術水準を高める

19世紀前半、ロマンティックバレエの時代になり市民層も劇場でバレエを観るように

神話、伝説、幻想、異界といったモチーフが、バレエ作品に多く取り入れられる
バレエ衣装が軽やかになり、ガス灯、ワイヤー、緞帳などの演出もこの頃から

ブルジョワジーの支配”パトロン化”により、西欧ではバレエが堕落し衰退

西欧に変わり、ロシアでバレエが花開く
帝政末期のロシアではマリウス・プティパが物語バレエ作品を多数創り、現在の劇場型バレエの形式に
「帝国主義」の時代

「バレエ・リュス」とロシア革命以後
世界にバレエが伝わる
(日本にバレエが伝わったのもこの頃)

アメリカでジョージ・バランシンが、ロシアで確立されたバレエから物語性を排し、純粋な身体の動きを追求した作品を生み出し、これまでの概念を変えるバレエ作品を多数発表

第二次世界大戦後の東西冷戦中
ヌドルフ・ヌレエフやナタリア・マカロワ
ミハイル・バリシニコフがソ連から西側へ亡命し新たな境地を開き、バレエの大衆化に繋がる

シルヴィ・ギエムの登場以後
バレエダンサーの概念が大きく変わる

※これらは、お話や本から私が興味深いと感じたものを載せてみました。
(端折ってしまったのもあります)
これ以降現代はコンテンポラリーバレエ等もあるので、更に多岐に分かれていきます。


現在は誰でもバレエに親しめ、場合によっては踊りたいものも踊れたりする等、かなり一般的にも浸透してきていますよね。
今習う人達にとって「自分が時間とお金をかけてきたものは、それに値する存在」という実証や意味があると良いんじゃないかと。そういった面でも最近バレエの歴史を学ぶ機会が増えたのは、とても良いことのように感じています。

なぜ魅力を感じるかと言うと、やはり美的な要素が強い踊りだから。
そして舞踊全般に対しての基本となる部分がしっかりしているから。
また観るだけでなく踊るなら、自分の身体を使って行うもの。それなら本質の部分を知っていた方が、より楽しめるんじゃ無いかな、と感じている次第です。


【まとめ】
なんだか随分濃い世界!と私自身も感じましたが(笑)、研究として「深く狭く」があれば、親しむのは「広く浅く」でも十分楽しめます。
私は【広く浅く】をモットーにしつつも”時に深く、狭く”をこれからも心がけていきたいと思っています。その方が面白いし、教えている立場から「伝えやすい」方法をこれからも模索していこうと思います。
今回はこの辺でおしまい。
最後までお読み頂き、ありがとうございました♪



5月27日と
6月10日、体験会があります!
ぜひお越しください。体験会②は、基礎ポワントクラスもあります。

体験会のお知らせ① 対象:子供バレエ(小学生以上)   (終了しました)

”健康で美しくバレエを踊れるための、質の良い指導”を心がけて23年。
大人のバレエクラスを参宮橋と目白にて、子供のバレエクラスを近県の幼稚園で開講しています。

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バレエ史研究会を聴講してきました:前編

私は歴史が好きで面白いなーと思う性質なのですけど、中にはきっと「歴史嫌い」な方もおられますよね。
多分「難しい」や、「年号覚えなきゃ」という負荷(ストレス)がかかると嫌になってしまうのかも。
でも、その年代の頃に何が起きてたの?と思うと、きっと興味が湧くかもしれません。
※人間の進化、というとダーウィンみたいになっちゃうから【昔と今の価値観と状況、考え方の違い】と捉えた方が良いかもしれないです。


先日ライムライトさんがご紹介されていましたこちらの本、私も読んでおります。
名著をみつけたのでクラシックバレエの歴史やります
著者は海野 敏先生。
発刊された際からバレエに詳しい方達(評論家とか研究の方とか)の前評判が高く、どんなものかな?(私でも理解できるかな?)と購入した次第。



本は通常最初の章から読むのが通例だけど、今回は敢えて一番最後の章から読んでみてます(笑)
※「本は自分の興味あるところから読んで良いんだよ、という父の教えもあって。

この本の場合後半に行くにしたがって、より最近の出来事に近くなっていくため
「今」の時勢を知りたい場合、後半から読んだ方が分かりやすいかも?と思ったので。
いや、中々興味深い内容です。

そして昨日、こちらの講話を拝聴してきました。
明日へ続きます~

ちなみにKayanoBalletStudioのHPにも、バレエのプチ歴史のご紹介があります。



5月27日と6月10日、体験会があります!
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