舞台を観よう!

バレエを習っている初心者の生徒さんに
「バレエを観た事がありますか?」や
「好きなダンサーは居ますか?」と質問してみたところ
「バレエ観た事ありません」
「好きなダンサーは居ません」と言う方が意外に多く
驚くことがあります。

またバレエ作品を観た事が有る方に、どんな作品を観ましたかと尋ねると
「くるみ割り人形」とか「白鳥の湖」とか
「なんかコンサート形式の・・」と言った部類の答えが返ってくることが多いです。

”バレエをレッスンしているなら、作品を観ているはず”
と言う概念で居ると通用しない昨今。
レッスンを受ける人が増えている中で、まだまだ作品と結びつかない現実もあるのですね。

昨日お久しぶりにお会いした盛岡の男性曰く
「折角東京には全世界からのものが集まってくるのだから、それに気づいて観た方が良い」と仰ってました。
確かに盛岡からの交通費や時には宿泊代を加えると、お金掛かりますね。
それでも観たいと思って上京される理由は「地方では中々見られないから」ではないでしょうか。

私も奈良に住んでいた頃、東京には文化・芸術の粋が集まる感じがあり、もう本当に沢山沢山観ました。
ただ、いつでも観られると言う安心感が先行してしまった頃も有ったりしましたが、その頃に比べると今の方が、1つの舞台を観る有難さが身に沁みます。

バレエを観ると、何よりも劇場の高揚感に浸ることができます。
難しい知識を抜きにして、まず足を運んで欲しい。

そして、どんなバレエ作品にも必ず光る存在の人「プリマ」や「プリンシパル」が居ます。そのオーラを浴びて欲しいなと思います。
生の舞台から得るものは、やはり一番五感に響くから。
ぜひ!(*^_^*)

ドン・キホーテ鑑賞

昨日のこと。
急なお呼び出し「当日券有ったよ~~!!」を頂き
世界バレエフェスティバルの一環公演の「ドン・キホーテ」を観てきました。
昨日は東京バレエ団とイワン・ワシリーエフ&ナタリア・オシポワさんが主役。

もう、サーカス??運動会???
と思うくらい2人の身体能力の高さと、場を華やかにする力。
隣のお席のご夫婦なんて、回転やジャンプの度にものすごい拍手!^^
ある意味、エンターティメントな舞台でした。

移籍騒動等色々あったお2人ですが、自分達がグローバルに、そして色々な作品を踊りたいと言う気持ち
そして、責任感(これはきっと心の中にいつも持ち続けているものなのでしょう)を感じました。

ちょうど3年に一度開催される世界バレエフェスティバル。
世界中からスターダンサーが東京に集まり、ガラ・コンサート形式で踊ります。

大賑わいの東京文化会館。会場では偶然にも、盛岡から時折レッスンに来てくださる方にお会い出来たりもしました(*^_^*)

こちらの垂れ幕は、チャリティ・オークションにかけられ、東日本大震災の義援金に充てられるそうです。
バレエを通じての社会貢献と言う意味で、人が大勢集まる場所でこそ出来る何かがあるんだなと、今回も感じました。

もし舞台を余り観た事が無い方が居られたら、ぜひ劇場に足を運んでみて下さい。
ダンサーは、自己顕示欲のためだけに踊っているのでは決してなく
観に来てくれている人を楽しませるために、舞台に立ち続けます。

世界を飛び回っているダンサーも、町の中の小さな稽古場も、実はやっていることは同じ。
人をどこまで集められるかと言う違いは現実的にありますが・・・ とてもパワーとエネルギーを貰った舞台でした(*^_^*)

☆2009年に観に行った世界バレエフェスの記事がこちらにございます。
Kayanon Diary