こんにちは
バレエ教師兼ダンサーの河合かや野です。
三連休に入りましたね。
昨日は午前中にオンラインレッスンをした後
神奈川県民ホールへ東京バレエ団の「M」を観に行きました。
「M」は先月の10/24(土)に、上野東京文化会館で初見。
→ 東京バレエ団公演「M」鑑賞。
余りにインパクトを受けてしまい、鑑賞後に代表作を読みはじめたりも。
→文化の日に『鹿鳴館』を読む
こういったプロセスを経て「やっぱり行っておきたい」と思うに至り、チケットを取りました。
三島由紀夫は、バレエについてこんな言葉を遺しているそうです。
「バレエはただバレエであればよい。雲のやうに美しく、風のやうにさわやかであればよい。人間の姿態の最上の美しい瞬間の羅列であればよい。人間が神の姿に近づく証明であればよい」
https://nbs.or.jp/webmagazine/
2度目は心に少し余裕ができたせいもあり、この言葉とベジャールさんの哲学的な考え、そして
抽象化した動きが今回の作品の大元なのかなぁと。
この作品は一か所だけを追い求めてみていると、他で何か起こってるかが分からなくなる不思議さがあって、そのため割と全体が見渡せる遠めの場所を選んだのだけど、やっぱり今回もマジックにかかりそうでした・・(^^;
ダンサーの方達、前回よりもこなれてきたというか、より力強くそして優美に感じました。
女性群舞の”海”、あの踊り、個人的にとても好みです。瞑想のようなポーズから始まり、見ていて穏やかな気持ちになる。
男性群舞は、かつて踊ったことのある方にお伺いした時「とにかく男のパートはキツイんですよ!」と仰っていたけど本当にその通り。その分迫力がどんどん増して行ってて、全体の精神性も高くなってきてるのが伝わってきました。
群舞が良いのですから、ソリストや芯になる人達も更に上がっていて、シ=死の池本祥真さんは更に変化(進化)されていて、静セバスチャンの樋口祐輝さんと共に目が釘付けになりました。
女性として象徴的だったのが”月”の金子仁美さんと、”女”の上野水香さん。
光の放ち方が対照的だけど、三島由紀夫が求めた女性像だったのかもしれない。
優美でそして強く、だけど儚い。
そこへ音楽:サティやワーグナー、ドビュッシーや能のリズムが入り交ざり、そして静寂が多い”間合い”が、緊張感を保ちながらストーリーをどんどん引っ張っていく。
この作品は、一人の一生を描いてるものだけど、輪廻転生がテーマじゃないかな。
それは冒頭の部分がまた最後にもなり、営みって続いていくものなのだなぁ、と言う気持ちになったから。
クライマックスの自決シーンでは、やはり泣けて来たけれど。
二度見ることで、膨大な情報量が少し自分の中で整理できました。
そしてやはり良いものを見た後は心の中がそれでいっぱいになって、これからのことを落ち着いて考えたりも。良いものを見た後って、新しい視点が生まれますよね。
舞台、色々見てみましょうね。
理解しようとして見るのではなく、スペシャル的に秀でた人たちが創り上げたものを見て、ただ感じる。
そこにはきっと、自分を豊かにしてくれるものがあるはずなので。


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講師は現在も現役で踊っているバレエダンサー。
基礎を大切にしながらバレエの体の使い方、伸びやかに踊る方法をお伝えしています。
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